天然芝が原則の国際大会で、初めてオール人工芝で行われる異例の大会となったカナダワールドカップ。
なでしこJapanの快進撃によって概ね良好に受け取られてはいるが、手放して喜んでいて良いものだろうか?
寒冷地だの砂漠だの、芝の育成が難しい地域が新しいテクノロジーによって開催可能になる。
それは歓迎すべきだが、ワールドカップがサッカー最高峰を決める戦いだとすると、人工芝がプレーに影響しないか気になる所だ。
勿論そのことはFIFAも心得ているからこそ、男子ワールドカップに先だって女子ワールドカップを検証の場にしていると思える。
もしカナダ女子ワールドカップで「人工芝が問題なし」となれば、同じく寒冷地のロシアばかりか、酷暑のカタール等、天然芝育成に難ある地域でこぞって人工芝のグランドが採用されるに違いない。
大規模な不正が取り沙汰されるFIFA。
サッカーに対する理念よりも、金儲けの比重が高くなっている彼等に任せていたら、いずれ美しいフットボール死に絶える。
テレビ中継の制約上、全ての試合を見たわけではないが、人工芝の問題点が幾つか見えてきた。
テレビでは「ボールが止まる」事が問題視され、もっと重要な事が語られない気がするのは自分だけだろうか?
自分が気になっているのは2つある。
一つ目はスパイクが食い込んで滑らない点だ。
カナダvsイングランド戦でトラップミスからイングランドに点が入り、「DFのミス」で片づけられているが、人工芝の欠点が現れた象徴的な出来事と見ている。
天然芝なら滑ったはずの軸足が人工芝でロックされ、それがミスに繋がったと思うのだ。
ちなみに自分はプレイヤーではない。
FIFAの規格に合う人工芝に触れたと言えば、四谷のJFA サッカーミュージアムに展示されていたのがそれなんだろう。
それをこっそり触った程度の知識で語っている。
もしこのブログをプレイヤーの人が見ていたら、間違いや思い込みを指摘してもらいたい。
「滑らないことを想定して、慣れれば問題ない」
あるいは、「ミスを人工芝のせいにするな」と言う意見も出るだろうが、全てを選手のせいにしていけないと思う。
着地の際に変な足首のひねりをして倒れるケースが何度か目に付いた。
安藤選手の故障にしても、天然芝なら骨折に至らなかったのではないだろうか?
体の柔らかい女子選手だからこの程度で済んでいるが、スピードや体重のある男子では大怪我が続出しそうな予感がする。
二つ目は、スライディングによる火傷。
素人のスライディングなら問題ないかも知れないが、凄いスピードでザァーっと滑っていく一流選手は火傷してしまうのではないか?
今大会、総じてスライディングタックルが少ないのは、選手が火傷を恐れて果敢なスライディング挑戦しないせいだと疑っている。
若い女性が足に醜い火傷の跡を残す。
選手生活後の長い人生を考えた時、彼女達が躊躇したとしても、それに文句を言う権利は誰にもない。
今大会の”なでしこジャパン”実を言うともっと早く敗退すると思っていた。
テクニックが売りのなでしこに対し、諸外国が身体能力を生かしたパワーで力攻めされたら苦しい。
そう予想していたが、ボールを足ごと刈り取るような深いスライディングタックルがどの試合でも少ない。
そのためフィジカルを売りにしたチームが苦戦した印象を持っている。
男女ともワールドカップが最高峰を決める試合なら、そうした「球際」まさにギリギリの戦いを勝ち抜いたチームこそ、チャンピオンと称されるはず。
人工芝のグランドは、最高峰の戦いの場に相応しくない
一流のアスリートはどう思うのだろう?
えっ、本音を言うとFIFAが平気で弾圧する??
女子選手をテストに使った訳だから、FIFAが差別主義なのはガチ(@NHK_soccerさんのツイート(https://twitter.com/NHK_soccer/status/616102497346699264?s=09)
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